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グランドピアノ(メーカー機種比較):ベヒシュタイン先ほどのページでは、ピアノの種類・仕様の違いをお知らせいたしましたし、 また、ピアノ業界の裏事情もお分かりいただけたと思いますので、 もうすでに皆さんは、十分ピアノを比較するための基礎知識は修得しました。 さて本題のメーカー別の機種比較ですが、 カタログ・パンプレットには、良い事ばかりが列記されておりますが、 どんな世界の名器と言われる楽器であっても、短所はございますので、 実際に演奏されないで飾っておくだけという事であれば別ですが、 楽器としていろいろな曲を演奏するという場合ですと、 そのメーカー・機種が持っているこだわりをご理解いただく事が重要です。 (6)ベヒシュタイン こちらは、ドイツで製造されている世界で最も有名なピアノの1つです。 ベーゼンドルファー(オーストリア)・スタインウェイ(ドイツ)と合わせて、 現在最も世界で有名なピアノの3つになっております。 これらのピアノは、主に各種ホールへ納入されるケースが多く、 個人の方がなかなか手に入れられる価格帯ではない状況なのですが、 最近では良質な中古ピアノも入って来ているので、 そちらも合わせてご説明したいと思います。 (ア)長所 まず、設計思想が従来のヨーロッパ型の響板の響きを大事するところから、 音の重厚さ・透明感をさらに作りだそうということで、 響板を厚くすることによって弦の張力を上げることにより、 音の響きに高い品質の音色を作ろうとするアイディアが用いられています。 国産のヤマハ・カワイがその基本設計をベヒシュタインを参考にした点からも、 その高い技術・歴史は十分お分かりいただけると思います。 従いまして、音色的には透き通った演奏者の個性が出しやすい音色になります。 また、音色の透明感を重要視している点に関係して、 高音部の音が低音部の音を合わさった時にも埋没しない点も、 他のピアノブランドにはない特徴と言えると思います。 また、ピアノに使う素材もかなり厳選した素材で作られておりますので、 卓越した製造技術と優れた素材がマッチした最高のピアノと言えます。 (イ)短所 このレベルのピアノになって来ますと、好みというよりも憧れに近くなってしまい、 なかなかご予算の方が追いつかないというのが現状だと思います。 そこで、最近ではこのような名器と言われるピアノを修復して、 お客様にご提供する形が一般ユーザーさんのニーズでは多いです。 (ウ)総括 ベヒシュタインの場合、なかなか新品でのご購入は難しいと思いますし、 各種ホール関係でも、やはり最近は予算が厳しいらしいので、 古いベヒシュタインの完全オーバーホールという形も多いです。 ちなみに、期間が約1ヶ月、費用が130万円〜140万円で、 かなり古いピアノ(50年〜100年くらい)のものでも、 本来のベヒシュタインの良さを実感していただくことが出来ます。 一方、一般ユーザーの方では、中古ピアノに完全オーバーホールを施したものが、 やはり新品よりも人気を集めております。 こちらは、350万円〜400万円ですと、かなり良いピアノになりますので、 ちょうどベヒシュタインの新品のアップライトと合わせてご検討される事が多いです。 |
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